真実は?

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 夜遅く、適当に夕飯をとった私たちはようやく一息ついた。  忙しく出かけていたので、なかなかゆっくりするタイミングもなかったのだ。  まず樹くんにお風呂に入ってもらい、その後私も入浴した。ようやく出てリビングに入った時、冷蔵庫を漁ったのか、リビングでチューハイを飲んでいる樹くんが私に言った。 「あ、飲んでるよ。杏奈ちゃんも飲みなよ」  我が家のように馴染んでいる樹くんに笑った。くつろぎかたもすごい、完全に羽を伸ばしている。  私は素直に冷蔵庫からチューハイを取り出して彼の隣に座った。今日は飲みまくりの一日だけれど、もう罪悪感なんて何もなかった。  蓋を開けて飲むと、レモンの酸味が喉を刺激した。 「杏奈ちゃんやっぱお酒強いよね、全然酔わないじゃん」 「そうかな」 「そーそー。昼間から酔わせようとしてるのに全然なんだもん」 「あは、酔わせようとしてる?」 「うん、酔わせて襲おうかなって」 「絶対思ってないでしょ」  私は笑いながら言った。樹くんは目を座らせてこちらを見る。 「俺杏奈ちゃん押し倒した前科あるはずなんですけど……」 「あれも悪ふざけでしょ」
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