お見舞い

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「あらそうなの。今時は挙げない若者も多いみたいだしね? でも挙げる予定あるなら楽しみだわ、それまで長生きするよう頑張るわ!」  ガッツボーズを取るように拳を握りしめて言った。その発言を聞いて心が寂しくなる。  ごめん、本当は式なんて挙げる予定はないし、多分少し経ったら離婚しちゃうんだけどな……。  もし離婚するってなったら、おばあちゃん悲しむだろうな。でもそういう契約だったから仕方ないし。  少し感傷的になっている私の隣で、巧が優しく微笑んで言った。 「ええ、ぜひ。杏奈さんと話し合って、じっくり考えていい式にしますから」 「まあ、楽しみね!」  少々無責任に感じる発言を聞いて、私は軽く巧を睨んだ。いや、こう言うしかないんだけどさ、でもあんまり期待させるようなことを言わないでほしい、ショックでおばあちゃんの体調に関わったらどうするのよ。  彼は私の視線に気づかないのか無視をしているのか、涼しい顔でおばあちゃんを見ていた。 「ああ、あとは赤ちゃんね! ひ孫を見なきゃ!」 「ぶっ」
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