1511人が本棚に入れています
本棚に追加
またとんでもないことを言い出したトラ猫王子の大胆発言に、今度は雅臣が酒を噴き出しそうになった。
「はあ? これから夫になる男の前で、よくそんなことが言えるな」
「これくらいのやっかみ、いいだろ。いつだって心優に触れる男なんだから、さー」
というか。確かにあのかわいい彼女のカラダに、アイスを乗っけて舐めてみたい。雅臣もそんな気持ちになってしまったではないか!
「あー、臣サン。俺のアイデアを、今度やってやろうとかって顔しているでしょ。ひでーなー。最低大佐!」
「するわけないだろっ。なにいってんだよ」
いや、したいなと思った。やってみようかなと確かに思った。
「そっちも、俺の妻になる女を妄想でも勝手に使うな! 妄想で舐めるの禁止だからな」
「はー、妄想なんかしなくても。女には困らないし?」
「そうだ、そうだ。そっちで我慢しろ。心優は絶対に、渡さない。触らせないからな。押し切って触っても駄目だからな」
「んな、こと。これから先のことなんかわからないのが男と女っしょ。ねえ、おっちゃん」
大将もそんな二人のやり取りをみて、平気な顔で『わはは、そうだな。その通りだな』と高みの見物のようにして笑っている。
でも、そうして。お互いに気が済むまでやり合うのをそっと見守ってくれているようだった。
最初のコメントを投稿しよう!