7.男同士、酔っ払った結果……(・_・)

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 ハッと目を開ける。布団の上だった。そして、ヒヤッとした。  俺、呑んでいたのでは? ここ、どこだ?  でも。『コックピットの俺』が壁に貼ってあるから、ここ、俺の家だよな? そうか、俺、ちゃんと帰ってきたんだな。  でも。俺のコックピットの写真を引き伸ばして作ってくれたポスター……。ベッドルームではなくて、和室に貼り替えたよな?  ここ和室? 俺の家だけれど、なんで俺、今日は和室で寝ているんだ?  心優は――。痛む頭を抱えながら、雅臣はむっくりと起きあがる。  畳に敷かれた布団の上だった。こっちで寝ることなんてない。ここは心優の母親が小笠原に遊びに来た時に泊まっていく部屋で、その為の布団。 「屋台にいたのに? あれ?」  見下ろすと、ネクタイは外れていたが、しわくちゃになっている白シャツとスラックス、制服を着たままだった。 「んー、」  誰かの手が、雅臣の手に触れた。人肌、暖かい人の体温。  なんだ心優、俺と一緒にそこにいたのか。声がした方に振り返って、雅臣はギョッとする。  そこで横たわっているのは、金髪の男! おなじくしわくちゃになった制服姿のままで眠っているシド! 「う、」  うわー! なんでおまえがここにいる!! ここ俺の家! と叫ぼうとしたら、青い目がぱっちり開いた。彼も雅臣をみつけて凝視している。 「うわーーーー! なんだ、これ!!!」  雅臣が叫ぶ前に、がばっと起きあがったシドが叫んだ。 「なななな、なんで臣サンがここにいるんだよ」 「俺だって、どうしておまえが俺の家にいるんだよ」 「え、臣サンの……?」
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