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目が覚めると、あの娘が目の前にいた。
「あぁお前…人間に戻ってくれたのか…!会いたかった!!お前には謝らなきゃならないことがたくさんあるんだ!!だがまずは…もう水が無いんだ…あれが最後で……」
娘は嬉しそうに笑った。
「あなた、もう大丈夫です…水も食べるものも、ここにはありますから…!もう苦しまないで……」
いつの間にか周りは、しばらくぶりに見た美しい青空と、初めて見る、広がる緑の草に花々が咲き誇る場所で、娘は幸せそうに笑っていた。
「もう、お前が花に戻ったままにはならなくて済むのか…?人間の姿でもいられるのか…??」
「はい…!あなたが望むなら、どちらの姿でも、ずっとあなたのそばにいられます…!!私も…あなたのそばにいたい…!!」
男は娘を抱きしめた。
「お前…悪かった…本当に悪かったな……愛している…もう離さない…!」
「もう良いの…あなたが私のもとに来てくれたから……ありがとうあなた…!!」
娘が笑って頷くと、二人は目の前に広がる花園を見つめながら、一際輝く光を目指し、共に歩き出した……
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