87人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、胸元にさらりとこいつの髪が触れる感触がして。
鋭い刺激が、走った。
「ひあっ、ぅ、」
ガリッと、尖った頂きを噛まれたのだ。
「や、め、んあ、」
でも、それで終わらない。
口内に含まれて、舌で転がされる。
生暖かいその温度も。
偶に吸い上げられるその感触も。
右胸で円を描くように動くその手とは違って。
余計に頭が変になる。
「っ、んっ、ふ、」
びくっ、と、与えられるその刺激から逃げるように身体を捩ってしまう。
それから気付けば、いつの間にか。
あたしの右胸にあった手はなくなっていて足を滑っていた。
そうして、奥へと進んで。
わざとらしく音を立てて上からそこを撫で上げた。
「もうこんなに濡れてるくせにやめて欲しいの?」
嘲笑うかのような声が耳に入って、あたしは思わずぎゅっと目を瞑ってしまう。
生理的なのものなのか、恥ずかしさなのによるものなのか分からないけれど、涙が滲む。
最初のコメントを投稿しよう!