いつの日からの日常

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びくびくと背中が反れて、足が浮く。 「ひっぅ、ゃあ、んああ、」 頭が真っ白になるものの、音を立てて動くその指を抜き取ろうとなんとか自分の手を伸ばす。 けれど、力が入らない。 その手を掴んでも、力を入れようとした矢先にナカに埋め込まれたその指がバラバラに蠢いて阻まれるんだ。 「すごい締め付けてくんね。そんなに欲しかったの?」 一度動きを止めて、あたしの耳元でそう問いかけてくる。 それが、まるであたしは手のひらで転がされているかのような気分にさせられる。 「ち、が、っぅ、」 「へぇ。そうなんだ。」 あたしが震える声でそう返せば。 こいつはそう答えて、ずぶりと差し込んでいた指を一気に抜いた。 そうして、あろうことかそれをあたしの目の前へと持ってくる。 「けど、こんなに濡れてんだよ。見えるでしょ。」 長いその指が、透明な液で濡れていて。 とろりと、垂れ落ちていく様がありありと見える。 カァッと顔が赤くなる。 顔を背けていても、こいつに伝わっていたのだろう。 小さく笑う声が聞こえた。 「嘘つき。」 そうして、あたしの耳元でまた嘲笑うように囁いた。
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