いつの日からの日常

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その刺激に顎が勝手に上がって、身体が弓なりにしなる。 ぴんっ、と、足が伸びて痙攣が止まらない。 「っ、あああっ、!」 我慢なんて出来ない。 あられもない、自分の甲高い声が指が外されたあたしの口から出てくる。 「きっつ、」 そう少し眉を顰めながら小さくこいつは呟いた。 けれどもすぐに、あたしの足を自分の肩に掛けて、ずっ、とまた奥へと動かした。 「っひぅ、まっ、やぁあっ、」 制止の声を口に出そうとも、まともに言葉にならない。 勝手に溢れ出てくる声が邪魔をする。 どくどくと、自分のナカからはっきりと伝わってくる脈動。 それに、この熱と、圧迫感。 何度も経験はあるのに、慣れない。 そうして、突然止まった挿入。 あたしは胸を上下させて、脱力した身体をシーツに預けていた。 けれどもそれも束の間。 「何へばってんの。ほら起きて。」 ずんっ、と。 腰が大きく打ち付けられて、呼吸が一瞬止まる。 はくはく、と。 口がひとりでに動いてしまっていて。 そんなあたしをこいつはゆるりと軽く笑う。 「まだまだこれからだから。」
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