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「忍ちゃん、何…後輩の子?」
「忍ちゃん、クレープ買っていかないの?」
隣のクラスにチョコバナナを買いに来ただけのに、クラスメイトに次々と声を掛けられ、足止め状態です。(汗)
“マジでこれ以上止めてー。
また南が誤解して機嫌悪くなるから。
せっかく落ち着いたところなんだから〜。(泣)”
「あれっ、忍じゃん。ひょっとして、この子が、南ちゃん…?」
同じクラスの真琴が話し掛けてきた。
『あぁ、真琴。そう…南。今一緒に回ってて…。』
「そっか…。」
「こんにちは、南ちゃん。忍と同じ陸上部の、葉山真琴です。よろしくね。」
「小平南です。よろしく…お願いします。」
南さん、かなり緊張している様子。
長身で、モデルさんみたいだもんね、真琴は…。
『真琴とはね、一年から同じクラスなんだ。部活も一緒だし…。』
「えっ?あぁ…そうなんだ。そっか…。」
明らかに表情が…。
『じゃあ真琴、またあとでね…。南、行こう。』
「うん。南ちゃん、またね…。」
「はい、失礼します…。」
南の腕を掴み、隣のクラスへ。
ここでも何人かに話し掛けられたけれど適当にかわし、無事チョコバナナをGET。
そのまま南の手を引き、わたしは空き教室を探した。
南も、特に抵抗することなく付いて来てくれた。
ラッキーにも、別棟の一番端、視聴覚室が空いていたので、二人で入る。
南を座らせ、自分もイスを移動して、南のすぐ右隣に座った。
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