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『でもね、根っこは何にも変わってない…。地味で読書好きで、南のことが大好きな、しーちゃんだよ。』
重ねていた左手をギュッと握った。
「あーあ…わたしダメだね。勝手に不安になったりイライラしたり、寂しくなったり…。いちいち気にしてたら、この先何も出来ないよね?はぁ……本当、バカみたい。」
立ち上がり、両頬をパシパシ叩いた南。
「しーちゃん、ゴメンなさい。嫌な思いさせて…。うん、もう大丈夫。チョコバナナ食べよう。ね…?」
『うん。』
「じゃあ、わたしが食べさせてあげる。はい、アーン……。」
イスに座り直し、わたしにチョコバナナを差し出す南。
『えっ!あぁ…はい、じゃあ、アーン……。うん、おいひぃ…。』
「じゃあ、わたしも…。」
南が、わたしのかじりかけのチョコバナナを一口。
「おいひぃ♪あっ、しーちゃん、チョコ付いてる。」
『えっ!本当…?』
「…チュッチュッ…ペロ……よし、取れた。」
『……///』
「早く食べ終えて回ろう♪体育館のステージも見たいし。」
『……。』
「しーちゃん?どうかした…?」
『ううん…。じゃあ、食べちゃおう。』
「うん♪」
しおらしい南も、それはそれで可愛かったのに…。
突然の、大胆南さん降臨。(汗)
わたしは南には、まだまだ敵いそうにない。
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