夏の大会

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「しーちゃん…。」 『何…?』 文化祭明けの月曜日。 帰りの電車の中。 「今週末だっけ、インターハイ予選?」 『あぁ…大会?うん、そうだよ。今週の土曜日。』 「応援…行っていい?」 『えっ!応援…?』 「今回バスケ部は、一年生はパスって顧問の先生言ってたから…。久しぶりに、しーちゃんが走ってるの見たいなぁ…って。」 『そうなんだ…。そっかそっか…うん、いいよ。おいで♪』 「本当に?いいの…?」 『うん、いいよ♪わたしも、その…モチベーション上がるし…うん///。』 妙に照れくさい。 わたしは、鼻先を擦る。 「じゃあ、お弁当作ってくね♪」 『ヤッター。楽しみにしとく…。』 「わたしも楽しみだなー。」 南が、手摺りにつかまりながら、はしゃいでいるのが見てとれた。 わたしは、そんな南の髪を無意識に撫でようとして、グッと堪えた。
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