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5月中旬、18時過ぎ。
『南、お待たせー。』
「しーちゃんお疲れさま。わたしも、今来たとこだよ。」
『行こうか?』
「うん。」
わたしの名前は上条忍。
高校二年生。
そして、一緒に並んで歩いているのは、小平南、高校一年生。
わたし達は、女の子同士だけれど、恋人同士だ。
今年の4月、晴れて南は、わたしと同じ女子高に入学。
また一緒に過ごせることになったのだ。
今は、部活終わりの下校中。
いつも、部室棟の脇で待ち合わせしている。
ちなみに、わたしは陸上を、南はバスケを続けている。
「「忍先輩、さよーならー。」」
『お疲れさまー。また明日ね。』
「……。」
『南…?何…どうかした?』
「しーちゃんが、社交的になってる…。」『えっ!社交的…?』
「えっ、ひょっとしてしーちゃん、人たらしなの?そうなの…?」
『あのね……』
またいつもの、南の暴走が始まった。
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