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「次はどこから切り刻んでやろうか」
ねっとりとした視線をウサギへ向ける少女。
次の瞬間、少女の持つカッターナイフの刃がウサギの目に突き立てられていた。
ウサギが聞いたこともないような悲鳴をあげる。
「あははははははは!!」
その悲鳴も、少女の笑い声によってかきけされた。
やがて4羽いたウサギたちはすべて少女の手によって殺されてしまった。
カッターで体を引き裂かれ、内臓をぶちまかれたまま横たわるウサギたち。
顔も体も真っ赤に染まった少女はウサギたちの死体を踏みつけながら、ウサギ小屋の梁にロープを固定した。
「絶対に許さない。あいつらを呪い殺してやる」
ブツブツと怨念のこもった呪詛を呟いた少女は、そのまま自分の首を吊ったのだった……。
☆☆☆
今日もとてもいい天気だった。
梅雨開けの7月上旬は暑いけれど、もうすぐ始まる夏休みは楽しみだった。
「おはようアキコ」
早田高校へ向かう途中、友人の山野サチが声をかけてきた。
サチとあたしは同じ2年A組のクラスメートで、1年生の頃から仲よしだ。
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