不満

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「なに? なんのこと?」 サチが首を傾げてそう聞いてくる。 しらばっくれたって無駄だ。 「友達だと思ってたのに、ヒドくない?」 「待ってよ。あたし悪口なんて言ったことないよ?」 「証拠はあるんだからね」 あたしがそう言うと、ケイコがすぐにボイスレコーダーを再生させた。 「友達の悪口言うなんて最低」 「アキコ可哀想だよねぇ」 クラス内から、そんな声が聞こえてくる。 サチは青ざめた表情で「ち、違う! これ、あたしの声じゃない!」と、左右に首を振って訴えかけて来た。 「じゃあ誰の声よ!?」 「知らないよそんなの! ケイコ、これは一体どういうこと!?」 「あたしたちに悪口言ってきたじゃん。忘れたの?」 ケイコの言葉にサチは愕然としたように、その場に立ち尽くしてしまった。 「違うのアキコ、これは作り物だよ。ケイコがでっち上げたんだ!」 そう叫んで、ケイコを指さした。 「そんなことしない!」 ケイコは今にも泣きだしそうな顔になり、あたしにすがりつく。
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