31人が本棚に入れています
本棚に追加
/226ページ
最近の出来事と言えば、学校でサチとの関係がぎくしゃくしていることくらいだった。
あたしを怨んでいそうな人間は、他には誰1人として残っていない。
でも、サチがそこまでのことをするだろうか?
あたしを殺したいと……?
……あるかもしれない。
あたしは次のターゲットをサチに決めている。
それはつまり……サチをイジメ殺すという意味だった。
サチは今お金を持っているから、それを使って彼らを雇った可能性もあった。
『どうした?』
「ううん、なんでもない。ありがとう」
あたしはそう言い、電話を切ったのだった。
☆☆☆
「おはよう」
A組の教室へ入って真っ先にサチの机に向かい、そう言った。
サチはギクリとした表情を浮かべ、あたしから視線を外す。
「お、おはようアキコ」
その声も裏返ってしまっている。
これじゃ自分の仕業だと言っているようなものだった。
「昨日はどうもね、サチ」
「な、なんのこと?」
「あの男たち全然馴れてなかったから、あたしは完全な無傷だったよ」
最初のコメントを投稿しよう!