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「ねぇ、ただあたしを殺すお願いをしただけじゃないでしょ? サチと一緒に痛めつけるようにも言われたんじゃない?」
カオリさんに引き取ってもらうためには相手をイジメなければならない。
「そうだ。歩道橋で怪我をさせて連れ去るか、誘拐するかした後にサチと合流する予定だった」
やっぱり、そうなんだ。
サチは男たちと共謀してあたしをターゲットにしていた。
あたしより先にイジメ殺さないといけないから、こんなに早い段階で手を出してきたのだ。
でも、それが悪かったんだ。
もっと丁寧に計画を練っていれば、こんな失敗をすることもなかったかもしれないのに。
「それじゃ、サチがあたしにやろうとしていたことを、やってもらおうかな」
「やだ……やめて……」
ジリジリと後ずさりをするサチの後ろに1人の男が立ちはだかり、サチの両手を拘束した。
「なにすんの! 離してよ!」
「うるさいなぁ。まずはその舌を切り落としてみたらどう?」
あたしはそう言い、引き出しからニッパーを取り出した。
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