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□エルヴィスとマリリンのゲート
昭和の映画で「お葬式」というのがある。
伊丹十三作品、1984年。
これが名作なんだけど、性描写がかなり過激で、
子どもの頃に茶の間のテレビで見始めると
気まずい空気に覆われてしまうのだった。
いつだったか、
喪服の話からこの映画の話になり
久しぶりに見返したら
令和の今見てもかなり鮮烈だった。
お寺の鐘をつく丸太がね……
気になる人はぜひ見てみてください。
そういえば。
お寺や墓場の近くにラブホが多いのってなんでなんだろ。
人は死に向き合うと揺り戻しで生に惹きつけられるのかな。
親族が眠ってる墓場のすぐ向かいに
昔から超悪趣味なラブホがあって、
入り口にエルヴィス・プレスリーと
マリリン・モンローのハリボテがいるの。
その人形が出迎えてくれるラブホで
たくさんのギラギラした生の営みがあるってのは、なんだろ、
いっぺん死んでまた生まれてくるみたいな、
胎内回帰っぽい感じがしなくもない。
誰かが死んでどん底まで悲しいのに
人は空腹になるし性欲を滾らせる、
めっちゃ滑稽やと思わへん?と
関西弁であのひとは言ったっけな。
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