されど恋するアラフォー母たち

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□婚外恋愛の入り口 婚外恋愛(て言い方もあんま好きじゃないけど)を 始めた経緯を順を追って書いた方がいいのかな と思ったので数回に分けて、書きます。 まずは水木との出会いから書かねば。 水木は少し年下のバツイチ独身男で、 友人のライブに出演してたので知り合った。 なんで水木かっていうと、 水木しげるの漫画に出てくる脇役の眼鏡男に激似だから。 そんな風貌のくせにロマンチックな歌を歌うやつで、 昼間は勤め人。 とにかく徹尾徹頭嘘くさくて、皮肉がうまくて、 女が気分良くなる台詞をいくらでも吐ける男。 結婚するとか真面目に付き合うなら絶対ダメだけど 要するに婚外に「ちょうど良かった」 (わー、わたしもサイテーだな)。 趣味つながりで共通の知り合いが何人かいて、 彼らのライブや集まりによく顔を出していたので 自然と話すようになり、 帰り道に近くまで送ってくれるようになり 二人で会うようになってしまった。 最初は昼間にお茶するだけだったのが だんだん盛り上がり、 ついに週末の夕方から水木の家の近くで飲むことに。 産後レスが三年続いてたどん底の時期だったので うっかり寝てしまった。 耳元でずっと「かわいい」って言われながら わたしはとろとろに融けた。 で寝てから言うわけだ 「実は先月、彼女できたんだよね。 でも、君も既婚者だから対等でしょ」 はぁまぁ、そうですけども。 「だからこれからもこの関係を続けてほしい」 都合のいい関係を続けるつもりが ないではなかったけど、もう速攻で逃げた。 だって前から知ってるその彼女、 みるからに嫉妬深い人だったから。 そして男の浮気って、 女はすぐ見抜けてしまうもの。 次に彼女に会った時の わたしを見る形相の凄まじさといったら なかった。 そりゃ付き合って一ヶ月で わたしごときに恋路の邪魔されたら あんな般若みたいな顔にもなるわ。 レス地獄に苦しんでるから手を出しました、 ごめんね〜、なんて言えるわけもなく ひたすらシラを切り通して、水木とは切れた。 ろくな男じゃなかったけど、 わたし自身の欲を直視せざるを得なくなった出会い。 おかげで肝が据わったよ。 水木は今ではその彼女と入籍して幸せに暮らしてるらしい。
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