明後日の、その先も。

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「三芳が佐藤たちにされてるのって、ふつーに嫌がらせだろ?」 「そうかも」 「なんで仲良かったのに、嫌がらせ受けてんの?」 「なんでだろう。ていうか川名、ひとつだけって言ったわりにいろいろ聞いてくるじゃん」  自嘲気味に笑うと、なぜか川名の眉が悲し気に下がった。  地味な嫌がらせを受けている理由は、私にもよくわからない。  1ヶ月くらい前から、仲が良かったはずの佐藤さんたちの話題についていけないなと思うことが多くなって。みんなが私だけを外したトークグループでメッセージのやり取りをしているのだということに気が付いた。  多分、グループのメンバーの誰かの気に障るようなことをしたのだろうけど。はっきりと思い当たることがなくてよくわからない。  平凡な立ち位置で、平凡にやってきたつもりでも、よくわからない理由でグループからはじかれてしまうらしい。 「私も、気になってることひとつ聞いていい?」 「何?」  私の質問に、川名が首を傾げる。 「なんで、私のこと助けてくれたの?」  だって、みんな見て見ぬふりで通り過ぎていくんだよ。私が佐藤さんたちから嫌がらせを受けているのは明らかだから。
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