第2話 殺さない殺し屋

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下の階におり、秘書が持っていた鞄からノートパソコンをだす。 「何してるんですか秘書さん?」 実が秘書の開いたノートパソコンを覗き込む。 「一応、部屋にカメラをつけてきました。」 「なるほど、さすが秘書さん!!」 ボスと冬馬もパソコンを覗き込む。 「音声は聞こえませんが、様子だけでもと思いまして。」 「えー、せっかくなら何話してるのかも聞きたかったな〜。」 「リーラが二人で話しをしたいと言っているのです。まだ信頼はしていませんが、プライバシーは守らないと。」 「カメラつけてる時点でプライバシーも何も無いと思うんだが。」 「つきました。」 ノートパソコンに麻亜里とリーラが映る。 しかし、 「なぜ後ろからなんだ。」 「前から取れば、リーラに気が付かれるでしょう。せめてもの悪足掻きです。」 ただ、何かを話しているリーラと麻亜里。 その光景に代わり映えなく、その状況が15分続いた。 「…ボス。戻りましょうか。」 「あ、ああ。」 無事に15分たったことに安堵するが、 一体何が目的かが、わからない。 「普通、ボスの愛人と話したいだなんて言う?オレだったら無理だな。」 「そりゃそうだろ。俺達みたいな下っ端が言ったら首が飛ぶ。リーラだからできるんだ。」 秘書がドアを開ける。 全員が入り、秘書がリーラに言う。 「15分経ちました。麻亜里さん、帰っていただいて構いません。」 しかし、思いがけない言葉が飛び出した。 「えー、もう終わり?もうちょっと話したかったんだけどな〜。じゃあまたね!!」 「ええ、また。」 麻亜里は小走りで部屋を出る。 秘書が静かにドアを閉め、麻亜里の言葉が頭の中を駆け巡った。 リーラが静かに立ち上がり、 「いい人じゃない。アタシの条件を飲んでくれたお礼に、入ってあげていいわ。」 「本当か?」 少し勘ぐるボス。 リーラは微笑み交じりで答える。 「ええ、もちろん。」 ボスは手を前に出し、握手を求める。 リーラはボスの目を見ながら、握手をする。 「これで交渉成立だ。」 「優雅な生活を遅れることを願っているわ。」 リーラが無事 天神商会への加入が決まった。
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