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「先帰んぞ」  銜え煙草のまま言って綴が背中を向ける。 「声」  奏司の呟きに発と豊が「は?」と聞き返す。 「うわあ、藤音さんの声だ」  やばい!  やばい!  やばい!  あの人の声!身体が欲していたあの声!  思わず奏司は駆け出した。そして綴の後ろ姿に叫んだ。 「藤音さん!」  呼び止める声、奏司が続ける。
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