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玲姫、入宮。
景明(けいめい)国。
大陸の中央で諸国を統括するこの大国の長・40代皇帝は
自分の血を継ぐ後継者を、病や事故で次々に失ってしまった。
これにより、次代皇帝候補を、外部から選定した。
第一継承者は、数々の慈善事業を行い地方活性化に尽力した公家出身の「獅子丸(ししまる)」
第二継承者は、皇族を守る近衛兵団の部隊長を務めていた武官「剛山(ごうざん)」
第三継承者は、諸国を巡り修行を重ねてきた元僧侶「絽真(りょしん)」
第四継承者は、大陸外の国と積極的に貿易をおこない成功した商人「庵理(あんり)」
彼らは正室1人、嬪2人、側室5人まで囲うことができる。
候補者は女華宮(じょかきゅう)に住まう女人から選ぶことができるが、正室は貴族か王族出身の女性…嬪娥(ひんが)と決められている。
現在、第一継承者の獅子丸以外は全員正室はいなかった。
そして春を迎える今日、景明国属国「劉国」の第二王女「玲姫(れいひ)」が、景明国女華宮へと入宮したのだった。
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