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会社が休みの土曜日、これから「さかなくわえねこ」を「すいみんぐねこ」に切り替えて一緒に泳ぎに行こうと思ってた。
だが、突然家の呼び鈴が鳴って、俺は首をかしげた。荷物が来る予定などあっただろうか? 実家から食材でも送られてきたのかと思って出てみた。
ドアを開けると、玄関には「さかなくわえねこ」とそっくりの二足歩行のねこ型ロボットが立っていた。
「またなんとかねこってやつか?」
と言うと、間髪入れずにねこ型ロボットは言った。
「ねこはくーりんぐおふかいしゅうねこですから、さかなくわえねこを回収にきました」
「へ?」
「ですから、」
「くーりんぐおふかいしゅうねこだろ」
俺はもう一度そのロボットが口を開く前に言った。やたら長くて舌を噛みそうな名前だ。
「はい。そうです。さかなくわえねこをお返しください」
「ちょっと待て」
何でさかなくわえねこを回収するんだ?
「あいつは海で拾ったんだぞ」
「さかなくわえねこは、過去2回くーりんぐおふされています。3回目は、くーりんぐおふする前に置き去りにしたと注文者が言っていたので、捜していました。この近くで反応があったので1軒1軒尋ねていました」
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