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「こういう風にされるとどう感じる?」
彼の声と吐息が耳と心をくすぐってきて、思わず身をよじってしまいそうになる。
「・・・そ、それは・・・その。」
「ちゃんと答えて。悪いけど仕事の為だから。」
淡々とした言葉に温度も糖度も感じられない。
・・・そう、仕事のはずだった。
24時間一緒だけれど、ここはオフィス兼会社の寮みたいなもののはずだった。
好きになんてならないはずだった。
キスもその先もするはずじゃなかった。
なのに、もうこの気持ちは止められない。瞬きをする度にあなたへの想いが溢れていく。
また辛い想いをするかもしれない。
それでも、私は───。
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