Love gauge:120 尊過ぎる恋心

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「・・・実はこれ。」 トキがネイビーのシャツのボタンを開けると中に私が水族館で買った白いTシャツを着ていた。裾の方に優しい色鉛筆タッチで生き物達のイラストがさりげなく描かれている。 「・・・実はこれ。」 私も下ろしていた髪を上げて耳を露出させる。そこにはトキが水族館で買ってくれたイヤリングがあった。 微笑み合って自然に手を繋ぐと出口に向かう。いつのまにか疲れは吹き飛んでいた。 「あの男性との恋愛は辛い結末だったけど、ちゃんと本気の恋だったんだよね。」 すっきりした気持ちでそう言うとトキが突然私を抱き寄せて唇を奪った。 「・・・そういうの聞くといくら過去でも妬いちゃうんだけど。」 「ごめんね・・・でも、嬉しい。」 彼の腕をぐいっと掴んで、すねてぷくっと膨らんだ頬に口づけた。トキの顔に驚きと照れの表情が混ざる。 「・・・言っとくけど。」 「え?」 「俺、重い男だから。一回好きになったらちょっとやそっとのことで嫌いにならないからな。覚悟しといた方がいい。」 ドヤ顔で言うけれど彼の目は少し腫れていてそんな彼が愛おしいと思った。 「私だって重い女だから。トキ好みの外見目指しちゃうし、トキが好きなもの好きになっちゃうし、トキの好きな料理があったら昼夜問わずそれを研究しちゃうし。」 負けじとドヤ顔で言ってみる。 「俺はユニの外見が好みだし、好きなものはユニだし、好きな料理はユニが作るもの全部だけど。」 「ふふ、何それ。」 「ユニ色に染められちゃったんだよ、俺。」 そんな甘い言葉にとろけそうになった時、外の明かりが見えてきた。
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