夕暮れ

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夕暮れ

この夕暮れを形容すべき言語など、 輝きはまたたく間に街を流し 沈黙の地層から滲み出でた 逆巻く人びとの影にたゆたう わたしは一つの石塊であった。 地平から幾筋にも分岐した時間は 人びとの膝下までを金色にぬらして いのちの底へといざなっている わたしの上で身を翻したのは、 きっと、いつかの、わたしの、しっぽ。 耳を傾けなければ、 うちへむけて、傾けなければ。 忘却にこの沈黙が紛れるまえに。
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