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永劫の蕾
この花は永劫の畔にゆれている。
あまたのうつろいをながめ
蕾という名の一輪となって。
風よりもとうめいなあなたの声が、
水面をやわくなでている。
どことも知れずに吹いてきては。
あなたの落としていった種は
油彩のなかに秘められた
空のかなたの青色をしていた。
ああ、永劫に
枯れることもない花のあわれ!
日よ、暮れよ、
吹きすさぶような夜よ、
この花が枯れてしまうように。
手折るではなく、
ただ、日よ、暮れて枯れよ。
だがあなたは在るのだ。
この花は永劫の畔にゆれている。
あまたのうつろいをながめ
蕾という名の絵画となって。
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