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肉体のシニフィエ
ビルの窓に褪せた空の青さ
夜のままの側溝の饐えた臭い
音漏れしている流行曲
眩暈のするようなデジャヴ
なにもかも痛くて堪らないのだ
肉体は暴力そのものだ
殴打された何十億光年の静寂に
雑踏や満員電車、渋滞は
時代から嘔吐されてしまったのだ
だからどこにも行けないのだ
街という掃き溜めの底で
シニフィアンを喪ってあなたは
あなたという透明になった
その指先で撫でておくれ
宇宙につけられた痣の一つを
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