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ズザン!
わたしは知らない世界に居る自分に気がついた。
「え?」
周りにいる人々は少しづつ人間の様な部分とそうでない部分を持っている。
いわゆる亜人というやつだ。
「やった!」
いや、まてよ、喜ぶのはまだ早い。
そうそう、異世界転生でほぼ間違いないと思われる状況だがチート能力が備わってなければこのあと大変だからだ。
そんなことを考えていると向こうから亜人の一人が笑顔を湛えて手を差し出してきた。
服装からして他の亜人よりも位が高い様子だ。
しかしどうやら友好的な種族らしい。
「€%°#→〒々〆〆*→♪☆」
「ん?なんて?」
わからん、そうか異世界だから当たり前だが何を言ってるのかわからん。
まぁ、それはおいおいわかってくるだろう。
私も握手を仕返した。
その時。
グシャリと音がして相手の手が完全に潰れているのがわかった。
「%%%%%%%%%<<<<<〜〜」
よくわからない絶叫と共に相手はもんどりうって無くなった手首を抑えながら転げ回った。
周りの亜人達の様子がさっと変わると一気に戦闘モードになった。
「い、いや、ちがうんだ」
「€%°#<→〆?」
そ、そうか、話が通じないんだった。
相手が剣を振り上げてかかってきた。
流石にそんなもので斬られれば痛そうなのでかわしながら剣を叩き落とそうとしたところ、剣は粉々に砕けただけでは済まずに弾丸のように四方に弾け飛んだ。
見る間に周りは血の海となり、阿鼻叫喚の最中、目に涙を溜めながら戦意を喪失せずに立ち向かってくる亜人がいる。
「いや、あの」
だめだ、いくらなんでも強すぎる。
話は通じないし、これじゃ友達もできない。
わたしは出来るだけゆっくりと動くとその場を離れていった。
私の噂はその日のうちに異世界中に広まったらしい。
新しい魔王として。
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