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人類補完教会
「こんにちは、初めてですか？」
「へ？あ、はい」
「ふふ、緊張しなくても大丈夫ですよ、ここに来た人は皆等しく兄弟です」
「あ、は、はい」
「兄弟に隠し事はあってはいけませんよね？」
「そ、そうでしょうか？」
「そうなのです、われわれは皆兄弟であり友であり、等しく救いを得る必要があるか弱きものなのです。わかりますね？」
「な、なんと、なく」
「ではどうぞ」
「な、なにを？」
「あなたの心の内を曝け出すのです」
「へ？初対面ですが」
「大丈夫、すでに兄弟です」
「し、しかし」
「大丈夫、私を信じて」
「は、い」
「自らで壁を取り払うのです！」
「はい！」
「どうぞ」
「わ、わたしは、、、」
「わたしは？」
「あなたを抱きしめたい！そしてキスしたい！そして、、、」
「、、、へ？」
「いや、あの、その」
「、、、」
女性は明らかに侮蔑の顔をしていた。
「い、いや、だから、、、」
若い男は汗を流しながら女性に近づいた。
「ちょ、いや！近づかないで！」
「ぅ、ぅ、うぉおおおあ！」
「きゃあああ！！」
パリーーン！
翌日の新聞には教会で若い男が信者の女性に暴行しようとしたところを近くにいた男性の信者が止めようとして咄嗟に手近な花瓶で殴打。男性は直ぐに病院へ搬送されたが、間に合わずそのまま死亡したと伝えられた。
尚、信者の男性は正当防衛を訴えているらしい。
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