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「うわー。枝豆みたーい!」
何年前の夏だっただろう。
そこらに生い茂る艶々とした緑の草木を見て、そう言って走っていった君の後ろ姿を追いかけたのは。
屈託のない笑顔に引っ張られ、こちらまで笑って肩を震わせたのは。
それだけでは飽きたらず、ふたりで枝豆布団に寝転がり腹を押さえながら、晴れた日の海みたいに眩しく青い大きなあの空を見上げたのは。
いつまでも忘れられない
楽しかった頃のあの記憶
だが
彼女の記憶は蕾のまま
今はまだ花開かない
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