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俺の言葉を聞いた柴田さんがまた笑いだした。
「っふぅ...面白い。んじゃあ槇くんはイケメンに弱いんだ。」
「まぁそういう事になりますね。」
「んーそれってこういうのは?」
笑いが収まってきたらしい柴田さんはスッと俺の腰に手を回して引き寄せてくる。
抵抗しないまま腕の中に収まった俺は少し上の位置にある整った顔を見つめる。
あ、キスしそう。
「抵抗しないんだ。」
「俺的には嬉しいので抵抗しないですね。んっ」
ニヤッと笑ったかと思ったらそのまま唇を奪われる。
え、爽やかな柴田さんはどこへ...?
舌入ってるし腰に回された手の力が強くて離れられないし。
エロすぎない?????
「ふっ...んぁ」
咄嗟に瞑ってしまっていた目を薄っすら開けると目が合う。
あ〜〜〜やばい。かっこいい〜〜〜!
俺マジビッチかもしれない。
いや、イケメンとえっろいキスしたら誰でもまともな思考力なくなるだろ。
よし。俺普通。悪くない。
力が入らなくなってきた頃に柴田さんが離れる。
「...ん。槇くんエロいね。」
いやエロいのは貴方です。
舌ぺろってしないで。
破壊力すごいから。
○nanの特集でもあるんですか??
「眩しい...」
「ん?」
「いや何でもないです...。というか柴田さんってノンケじゃないんですね。」
「俺ここの卒業生だから。それにそれはこっちのセリフ。」
なるほど。納得。
この学園同性愛がお盛んらしいからな。
「俺は性別はあんまり気にならないんで。」
美形はもちろん好きだけど、性別関係なくその人が好きって思えたらそれで良くない?と思ってるからな。
「それに柴田さん悪い人ではないって思ったし。」
流石の俺でもいくら顔が良くてもヤバそうな人には抵抗しますよ。
「うーん。嬉しいような、心配になるような。」
困り顔もかっこいい〜。
「大丈夫ですよ。この学園のことはちゃんと調べましたし、俺弱くないんで。」
ぐっと拳を握ってアピールする俺をまだ心配そうに見てくる柴田さん。
そんなに弱そうに見えるのかな。
「まぁ何かあったら俺頼って。」
そう言って連絡先交換しました。
やった!イケメンとの連絡手段ゲットだぜ!
「何も起きないように頑張ります。」
新しく追加された連絡先にニヤけながらそう言うと頭を押さえてため息を吐く柴田さん。
え、俺なんかした?
「それ無自覚かよ…。」
その後、ため息の理由は分からないまま柴田さんと歩くこと15分。
これまた馬鹿デカイ校舎に着いた。
職員用の入り口から入ってさらに移動。
一般生徒は許可が無いと乗れないらしいエレベーターで最上階に行くとそこには装飾された両開きのドアが。
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