素直になれなくて

3.自己紹介

私の名前は伊達修二。45歳。未婚。何の取り柄もなく資格も無い。自分一人が食べていける程度の収入で貯金など無いに等しい。父親を早くに亡くし、兄弟は居ない、唯一の肉親である母親は、病に倒れ危篤中である。目の前には人工呼吸器を装着した痛々しい母親の姿がある。はっきり言って、私の明日に光は無い。もう希望を抱く事すらも諦めた。肉親、体力、友人、仕事、期待、夢、金、記憶。この私に残されたこれからの人生は・・・ただただ失うだけの人生。得るものなど・・・何も無い。