私とハルの始まり

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ハルが19歳の冬 突然ご飯を食べなくなった ストーブの前でうずくまってぐったりしていた もう高齢のハルは日頃からずっと寝てばかりだったから具合が悪いのに気付いてあげられなかった 今までハルは具合が悪くなった事はなくて 私は酷く取り乱した どんなときも食べ物の欲は年を取っても衰えなかったハルが水も大好きな餌も食べないのを見て 私は ああ、もうだめだと思った もう無理だと頭はいっぱいになった 「風邪をこじらせて脱水症状を起こしています」 点滴をすれば安定するかと 先生が、言った通り ハルは次の日には水とペースト状の餌を口にして 数日後には元気になった 私は諦めていて 火葬場まで調べていた私は 肩のチカラが抜けて ハルがまだ私の傍にいてくれることに涙した その時感じた ハルはもう長くない 1年くらいだろうか なんとなくそう思った だからこれからは何よりもハルとの時間を大事にしようと思った
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