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私とハルの始まり
私と『ハル』の出会いは20年前
私は当時、会社の上司と不倫していて
自分では抜け出せない沼へとハマって息が出来なかった
我慢は爆発して
彼に「奥さんと別れて!」と泣きわめいたら
もう終わりにしようとあっさり精算されてしまった
まだ20歳の私は
愛している人に自分とのことを無かったことにされ捨てられ挙句の果てに職場に居場所もなくて会社を辞めた
一緒に過ごした部屋も
笑いながら歩いた駅前の道も
嫌になって違う町に引っ越した
知らない町、慣れない新しい職場
ひとりで過ごす夜に耐えられなくて壊れそうな時
友達のSNSで子猫の里親募集の記事を見て
私はすぐ連絡を取り次の休みに会いに行った
4匹いた子猫のうち、1匹を引き取り家に一緒に帰った
どうして連れてくるのをハルにしたのか、
それは何となくだった
ハルも特別私に甘えて見せたり媚びをうったりなんてしてない
なんとなくこの子にした
それが運命なのかもね
4分の1の確率
私とハルの20年間の始まり
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