翌日

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翌日

 とあるアパートの304号室に住んでいた男性が、死体で発見された。  遺体は両手足を拘束され、身体は椅子に縛り付けられた状態。まるで懺悔でもさせるように、手を組まされていた。  そして一番ひどいのが、両目。両目がくりぬかれた状態だった。そこから血の涙が流れ出ていた。  その彼の両目だが、実は持ち去られてはいなかった。  瓶に詰められホルマリン漬けされて、彼の趣味部屋の中央に飾られていた。  だが、問題はそれだけではない。  彼の部屋には、とんでもない量の人の目がホルマリン漬けされて、置かれていたのだ。  発見者である大家は語っている。 「そんなやばそうな人には見えなかったんだけどな……」  しばらくして、彼の遺体は、大量の目と共に運び出された。  その際ふと、一人の男性が隣の部屋に目をやる。 「ふうん、空き部屋か」  さすがにここには住みたくないなあ、と言い残し、去っていく。  かすかに残っていた、コーヒーの匂いに気付かないまま……。
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