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第四章
「ねぇ、木下さん。この問題分かる?教えてくれないかな?」
「知らない。」
「じゃあこの問題は?」
「知らない。」
「これは?」
「知らない。」
「んー」
「どうしたの?分かんないの?教えてようか?」
「先生。ここ教えて下さい。」
「俺も教えてあげたのに。」
「いい。」
「明日ってなんの補習だっけ?」
「数学と英語」
「ありがとう。俺両方苦手なんだよね、、、木下さんは?」
「普通かな」
「じゃあさ、教えてくれないかな?」
「、、、別にいいけど」
「やった!」
彼女はだんだん俺と話してくれるようになった。
「ねぇ蒼桜、明日補習ないし、もうすぐ冬休みも終わっちゃうしさ遊びに行かない?」
「明日?」
「うん、なんか予定ある?」
「特にないけど」
「じゃあ行こう!」
「わかった!」
俺はこの学校に来てはじめて友達と遊びに行く。亮に遊びに誘われたこともあったけど、俺は補習があって行けていない。
誘ったはいいけど、どこに行けばいいだろう。男女で遊ぶなんて小学生以来だしな、、、
明日蓮と遊びに行く。誰かと遊びに行くなんていつぶりだろう、、、。
最初は蓮のことが大嫌いだった。私とは正反対でいつも明るく、楽しそうな彼が気に入らなかった。悩みなんか一つもないようで、辛いと感じたことなんてないんだろう、、、、、、だけど、なせか私の噂が彼の耳に入ると彼はとても不快そうな顔をする。そんな彼を私は気になり始めていた。
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