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借金のことで実家を追い出され、二度と帰って来るなと言われた。しょうがなく、東京の大学にいる姉の家に逃げ込んだ。
それから仕事を探していたところ、街で会った人に監視カメラの会社の仕事を紹介された。本屋で万引きが多いから、死角になるところを探している。指示に従って歩き回って、実際に本をバックに入れて、外へ持ち出せというもの。本はすぐに返すということだったのだが、やってみたところすぐに捕まった。誰もいないし、助けてもくれなくて、言い訳しか言えなくて捕まった。
捕まってから、姉は一度も会いに来てくれなかった。二度と会いたくないのかもしれない。
「お前騙されたんだろ。騙したやつらは最近捕まったみたいだな」
「ほ、本当ですか?」
「こいつから聞いた」
こいつとは、助手席にいる隼人のことだ。
「ありがとう…俺の事心配して調べたのか?」
「まーそんなとこ。あのーこいつなんでもかんでも信じるやつなんすけど、まじでいいんすか?」
「まーなんでもいい」
なんのこと?2人の会話に入れない。
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