ヒョンヒョロ 藤子F不二雄 異色短編集1収録 SFマガジン掲載

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両親、やっと「うさぎ」を認識。やっと誘拐犯に会えたことで、警察を呼び逮捕の流れに。 しかし、「うさぎ」には地球上の物理法則は通用しない、銃は突き抜け、手錠も突き抜け、壁なぞ無いかのように通り抜けといった具合。 ここで「誘拐」の説明がされるのだが、隣の並行世界に送ると言う洒落にならないもの。この時点で警察官が一人殉職したっぽい…… ヒョンヒョロをくれたら返すとは言っているが…… ここで「ヒョンヒョロって何?」と聞かない両親と刑事…… この辺りはヒョンヒョロって物質の概念すら知らない地球人の差と言ったところでしょうか。先述のイデオンの白旗の意味をカララに聞かなかったロゴダウの異星人(地球人)と似たようなものかと。 この「うさぎ」だが、地球上ではものの取引をする際には「誘拐」を介して行うものと勘違いしてる様子、いや「うさぎ」の星では普通のことなのかもしれない。 ヒョンヒョロの取引は「午前零時までに電話ボックスまでにもってこい」と言う刑事ドラマじみたものに。父親はマーちゃんを守るために全財産と貴金属を全て「うさぎ」に渡すことにしたのであった。 そして午前零時「うさぎ」は全財産と貴金属を受け取るも「こんな紙切れで誤魔化すつもりか!」と大激怒。 ここでやっと話が動く(もう終わりかけだぞw) 「ヒョンヒョロとは何かね」 これもう少し早く聞く発想が起こらない世界なのが恐ろしい。 「ヒョンヒョロヲシラナイ!?」 「宇宙最高最大ノ価値アル、アノヒョンヒョロヲ!?」 「非常識ナ! アマリニモ非常識ナ!」 「イーヤ信ジラレナイ!!」 それ、あなたの星の価値観ですよね? 非常識と言う言葉は地球人の方がいいたい気分だよ! 地球人はヒョンヒョロの価値を知らない蛮族で説明の必要があると考えが至らなかった「うさぎ」の不手際としか言いようがない。 私は一応地球人なので、地球を擁護しとかないとw 先にレビューしたミノタウロスの皿の主人公と同じで自分の常識を押し付けるだけの蛮族としか思えないぞ…… 「うさぎ」は誘拐を実行するのであった。
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