ヒョンヒョロ 藤子F不二雄 異色短編集1収録 SFマガジン掲載

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「誘拐ヲ実行スル!!!」このコマだけ「ウサギ」の顔がホラー化。これ以外のコマはドラえもん一巻ぐらいの絵柄なのに、どうしてこうなった。 「うさぎ」は誘拐を実行した、脅迫状には「誰」を誘拐するとも書いてない、何を誘拐したのか。 マーちゃん以外の全人類 藤子フォントの「シーン」が仰々しいし、怖いんですよ。ここは是非実際に読んで怖さを実感して欲しいです。どくさいスイッチで孤独になったのび太が空き地に佇んていたときの「シーン」より怖い。 マーちゃんは誰もいない世界で母親を呼び出す。しかし、返事がない(存在しない)ために一人でオモチャで遊びだす。オモチャ箱より飛び出す光輝く玉こそが「うさぎ」の求めるヒョンヒョロだったのだ! 「こないだ拾ったお星さまだよ。『ヒョンヒョロー』って空から落ちてきたの。どこにいったのー」 もう、その声に答える者は誰もいない…… 世界中のどこにも…… 何が悪いかって言われると悩む作品なんですけど、強いて言うなら 「お互い」だろうか。 地球人側も「聞くこと」をせず、ただ「うさぎ」と言う得体のしれない者の力を恐れて地球人の常識のみで話を進めてしまった。「うさぎ」の非常識かつ身勝手さも目立つが、軽く説明の一つもしていればどうにかなった問題。 先述のように同じ地球人でも土地や思想の違いで相互理解は出来ないんです。ましてや宇宙人との相互理解は無理。これに尽きます。 ドラえもん、チンプイ、Q太郎、怪物くん、服部貫蔵、ビリ犬。 彼らは適応出来てるのは自分達のことを説明して受け入れて貰ったからこそ。主に説明先はママになると思いますが、彼らは聞かれれば21世紀のことも答えるし、オバケの国のことも答えるし、怪物ランドのことも答えるし、伊賀の里のこともも答えると、説明をちゃんとするからなんですよね。 ※ チンプイは喋るぬいぐるみ扱いでママもガンスルーだそうなw ルルロフ星の説明は…… なさそう。
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