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ちょっとしたあらすじ
冬彦少年の趣味は骨董品店に通うことだった。ある日、冬彦少年は偶然立ち寄った骨董品店にて「運命」を変える程の出物に巡り合う。
出物はインド産の舞姫人形、指で軽く触れるとインドダンスを踊るというもの。
冬彦少年はひと目で心奪われるのであった。値段は五万円ながらに即座に購入。
骨董品店の主人は訝しげな顔をする。何でも、前々からこの舞姫人形にご執心の少女がおり、毎日見に来るから売れないとのこと。
しかし、ご執心な少女がいようと冬彦にとっては知ったこっちゃない。冬彦少年は無慈悲にも舞姫人形を購入する。骨董品店の主人も五万円という高値にも関わらず売れたことに驚きながらもついに折れる。高額品なので保険の関係もあって冬彦少年の住所氏名を記帳させるのであった。
冬彦少年は自室に舞姫人形を飾り、毎日踊らせては夢心地気分を味わう。
そんな日を送る中、謎の少女、満里(まり)が冬彦少年の家へと訪れる。彼女は骨董品店の主人が言っていた舞姫人形にご執心の少女であった。
え…… 骨董品店の主人が冬彦少年の住所教えたってことよね。満里は頼み込んで教えてもらったって言ってるけど、ダメだろこれ。いくら昭和の話で個人情報保護法がないにしてもこれはさすがに無いだろ……
もし満里が人形欲しさに強盗したらどうするつもりなんだ。この時点でかなり怖いぞこの話。
満里の顔だが、目のパッチリとした彫りが深いインド美人。褐色ではなく白人であることからパキスタンとかバングラディシュ系インド人のハーフと思われる。10ページ程の短編で冬彦少年の家に乗り込んできてからほぼ全てのコマにいるのですが……
表情が一切変わらない! 目が開きっぱなしで閉じるシーンは一切なし!
角度が変わったり口が僅かに開いたりもするが、表情変化一切なし! まるでインド美人の作られた仮面を思わせて、恐怖感を覚えるんですよ。私が何かの恐怖症を抱えてるのかもしれませんが…… とにかくテキストでは表現出来ない怖い何かがあるんです。
満里が舞姫人形に執心していたのは亡くなった母親に似ているから。叔母の世話になっている立場だから購入も出来ずに指をくわえて見るしかなかったと言う流れ。
それから満里はほぼ毎日冬彦少年の家を尋ねるようになってしまった。冬彦少年は満里のインド美人ぶりに籠絡されたのかこれを許してしまう。
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