内気な色事師 藤子不二雄A ブラックユーモア短編集1 収録

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内気な色事師 藤子不二雄A ブラックユーモア短編集1 収録

前から言ってますが、コロナ禍で家にいることが増えたせいか映画ばっかり見てるんです。 最近はクリント・イーストウッド作品を一通り。一番気に入ったのは「恐怖のメロディ」ですね。「恐怖のメロディ」はクリント・イーストウッドの映画監督としての処女作で所謂ストーカーもの。まだ、ストーカーという言葉が「忍び寄る者」って意味でしかなかったぐらいの昔の映画です。そもそも「ストーカー行為で付き纏われる恐怖を描く」と言う映画作品はアメリカ映画ではこれが史上初ではないでしょうか。 1971年の映画、ストーカーと言う概念自体が存在しない時期にこの発想が出るクリント・イーストウッドは預言者だろうか。 一方、海を超えた日本でも1972年とほぼ同時期に「ストーカー行為で付き纏われる恐怖を描く」漫画が存在していたのだった。 内気な色事師 今にしてみれば「よくあるストーカーモノ」なんですが…… 1972年と「恐怖のメロディ」と同じようにストーカーの概念すらない時期に描かれたと考えると凄い未来予知ですよね。 藤子不二雄A先生は預言者だろうか。 日本でストーカーという言葉が浸透したのは…… 雛形あきこの「ストーカー 誘う女」とか、高岡早紀の「ストーカー 逃げ切れぬ愛」が流行った時期からでしょうか。だいたいこの辺りから「ストーカー」という言葉が普通に使われるようになったと思います。 余談ですが…… 高岡早紀がストーカーを演ずる帯ドラマの「リカ」が始まった時は、今度はあなたがストーカー側ですか!? と、ツッコミ入れたものです。尚、リカですが…… 2時間サスペンス版もあって、浅野温子が阿部寛をストーカーするガチホラーでした。 ちょっとしたあらすじ 気弱そうなサラリーマン、丹野。彼は通勤中の電車の中で偶然目の前にいた女性に一目惚れ。 開幕からセリフがヤバい。パワーワード製造機としか言いようがない。 「こ この人こそぼくが子供の頃から憧れていた人だ」 初対面です。それどころか一目惚れです。 「この人に会ったのは偶然ではない 運命が二人を引き合わせてくれたのだ」 ストーカー特有思考、自分の都合よく物事を解釈。もうこの時点でギャグにも見えるしホラーにも見えるしでお腹いっぱいだわw
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