アポロの歌 全2巻(1巻の場合もあり)

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全部で五章仕立てになってるんですけど、照吾が女と出会って死ぬ。これを繰り返すだけなんですよね。火の鳥の猿田と同じように見えるけど、こっちは愛する者を見つけ、愛したいと思っても死によって引き裂かれるオマケ付き。これが交尾する動物を見つけては殺してきた罰。 作中で確認できるだけでも「番の狐を撃ち殺す」「番の水鳥を撃ち殺す」「雌鳩の前で雄鳩の首を絞め殺す」「鳥の巣を石で叩き潰す」「番の紋白蝶を握り潰す」と、言った具合。だからこのアポロの歌は有害図書認定されています。裸や性どうのこうのより、これらの残虐行為が原因だったんだろうな…… 藤子F不二雄の短編で度々語られている「人間の生殖活動は効率が悪い」男女がいないと無理だし、子供のうちは生殖出来ない。ヒョンヒョロ(いつか取り上げます)と侵略者(作品名、宇宙人が人間の生殖に関して文句言う作品)だったかな? トキワ荘の方は思考パターン似てきますね。このアポロの歌でも「人間の生殖活動の効率の悪さ」について言及されます。彼らもそうですが…… 照吾は「分裂繁殖」こそが一番効率いいって言ってるんですよね。 「下等なアミーバー(原文ママ)なんかはオスもメスもくそもない…… からだを二つにちぎって…… どんどん増えていくんだ…… 人間もああいう風になると便利なんだがなぁ」 確かに効率いい。その前に男女が巡り会えない環境になり、雌雄同体に進化して火の鳥望郷編のノルヴァみたいになる方が先かもしれない。これでも駄目だったら分裂繁殖による生殖活動をする生物になるでしょう。まぁ、何万年何十万年何百万年かかって進化するかはわかりませんが。 そんな生物がいるわけ…… 富江いたわw バラバラにしたらそれだけ増えてくわあいつw
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