ミスミソウ 完全版全2巻(単行本は全3巻)

2/3
前へ
/490ページ
次へ
イジメの理由も「卒業間近に転校してきた都会者(春花)が気に食わない」と言うしょうもないもの。彼らからしたら異物の排除で正義なんでしょうね。 他の漫画に例えるなら「ほたるんがイジメられるのんのんびより」「前原圭一がイジメられるひぐらしのなく頃に」と言った感じでしょうか。田舎ってほんとこんなもんですよ。 遊びに来た客人には優しい。いざ住むとなったら厳しい。先の二作品も勿論ですが、となりのトトロやおおかみこどもの雨と雪に出てくる「やさしい田舎の人」ってフィクションの産物だと思いますよ。 イジメやってた奴らも反吐が出るレベルでどうしようもない。実は春花が来る前からイジメをやっていて、その対象が同郷の一番弱そうな奴(流美)と言うのが無駄にリアル。春花の家を放火したのも「春花が登校拒否になって、イジメのターゲットが自分(流美)に戻った逆恨み」から来るもの。小火(ボヤ)のつもりが全焼し、二人焼死、一人殺人未遂に至らしめる。 それから春花が復讐の鬼になるのですが…… グロい! とにかくグロい! 過激描写ONにはしたくないので書きませんが、絵柄も相まって痛々しい。 でも、放火の復讐と言うことを考えると残当。復讐の肯定はしませんが、胸スカにも見えてくる不思議。 金田一の犯人のように一人一人イジメグループを仕留めていく春花。最後のターゲットは放火実行犯の流美に思わせといて、実はこの田舎暮らしで唯一の味方だったボーイフレンドというね…… そのボーイフレンドも放火現場に態々やってきて、燃えていく春花の父親と妹をカメラに納める始末。ここまでやっておいて春花には好意を持っているという正真正銘の超がつくレベルのサイコパス。殺されるには十分過ぎるレベル。
/490ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加