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ーーサンニア、軍本部ーー
「粒子放出……止まりました」
軍本部では粒子の究明に追われていた。メレミアとローヴィはイデンを問い詰めるが、頑なに答えを出さなかった。
「ワシらも調べておった。長年な。じゃが、解明には至らんかった。いや、すべきではないと分かったからじゃ」
「すべきではない……? それは禁忌だということでしょうか?」
「近いかもしれん。ワシら人間が知ってはならん、解明してはならん物じゃろうて」
「でも、ウェンデブルは核心を突いていた。存在が明らかになっている以上、悪用される可能性がある」
睨み付けるメレミアに対してイデンは嘲笑した。
「意図的に操れると思うでない。それに、解明したところで何がしたい? 悪用を防ぐとは言うが、光も闇も放つ条件さえ揃わなければどちらにも作用せん。そして、ウェンデブルは使いこなせてはおらんかった」
この説明にローヴィは疑義の目を向ける。天才の反乱時に使用した核兵器。これを吸収したことはどうなのかと。これにイデンは大きくため息を吐いた。
「あやつは天才じゃ。その性質を理解していただけのこと。使いこなせていない、というのは必要な心がなかったからじゃよ」
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