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199×年7月。長崎市某所の某病院。
私は妻のいる病室へと息せき切って駆けつける。仕事中、妻の病院から「おめでとうございます」とお祝いの電話が掛かってきた。私は一瞬何が起こったのか理解できなかった。頭の中に疑問符がいくつも浮かんできた。ふと冷静になって、私は初めて自分の子どもが産まれてきた事実に気がついたのだった。
慌てて仕事を切り上げて早退する。産まれてきた我が子との対面に期待と不安とで胸をドキドキさせながら、妻である紫衣と産まれてきた我が子の待つ病室へと急いだ。
「紫衣!紫衣!」
感情の昂ぶった私は、病室のあるフロアに着くやいなや、思わず大音声で妻の名前を叫んでしまう。周りの看護師の唖然とする視線には目もくれず、私はタイル張りの床をタッタッと駆け抜け、息を切らしながら病室の扉を勢いよく開けた。扉の先では、ベッドの上で微笑んで出迎える妻の姿と静かに眠る我が子の姿があった。
「おめでとうございます。元気な女の子ですよ」
妻の側にいた看護師さんが口元を緩め私に話しかける。私は静かにその子の側へと近寄る。私の目の前では小さな体の人間が可愛らしく眠っており、その愛くるしい姿に心を揺さぶられた。あぁ、こんなに可愛い子が私の――いや、私たちの子どもなんだな。妻も嬉しそうな表情で、私と共に眠る子どもの姿を見つめている。
すると、妻はクスクスと笑いながら私に鼻紙を差し出してきた。
「あなた、そんな汚い顔で見ていると子どもが泣いちゃうわよ」
ふと、側にあった姿見で確かめてみると、走っていたからか私の顔は赤くなり、目からは少しばかり涙が垂れ落ちて鼻からは鼻水も出ていた。何とも情けない表情に、自分でも笑いが漏れ出てしまう。互いに見つめ合いながら笑っていると、扉を開けて入ってきた婦長の不機嫌そうな咳払いの声が聞こえた。明らかに苛々しているのが伝わってくる。
「まったく、病院内では静かにね」
婦長は苦笑いしながら私たち二人を注意する。二人で申し訳ないと言わんばかりに頭を下げると、婦長は半ば呆れた様子でため息を軽くつきながら二人から離れていった。離れ行く婦長の背中を見届けながら、二人でまた囁くような小さな声で笑い合っていた。
彼ら、得河二郎と紫衣夫妻はこの時結婚して10年ほど。婚約以前より仲睦まじく過ごしてきた彼らを理想的な夫婦と呼ぶ者もいたが、その裏で二人は中々子宝に恵まれなかったことに対して苦悶していた。
「私の体では子どもは産めないのよ」
紫衣がそう呟いて気を落とす度に、二郎は何度も「大丈夫だ」「心配はいらない」と励まし続けていた。しかし、そのような日々が続く内に彼もまた「子どもが産まれないのは自分のせいだ」と自責の念に駆られていた。
そのような日々が続いていたからこそ、二人にとってこの小さな生命の誕生は、喜び、歓喜、驚喜、欣喜雀躍、――あらゆる言葉でも言い尽くせないほどの歓喜すべき出来事であった。
この産まれたばかりの小さな命は、彼らにとっては周囲の人間が計り知れないほどの大きな幸せと希望そのものだったのである。
「それで、名前は考えてきたの?」
突然、妻は私に尋ねた。
実は予定日の前日、同じ質問をされたが私は答えることが出来なかった。決して考えてなかった訳では無く、考えていた候補の中からどれが良いのか選ぶことが出来ていなかったのだ。私は少しばかり取り乱しながら「予定日までには決める」と何度も言って頭を下げた。妻は怒っている様子は無かったが、少し間を置いて、半ばからかうように私にお願いをしてきた。
「じゃあ、とびっきり良い名前をお願いね」
私は仕事の合間、寝る間を惜しんで子どもの名前をどれにしようか悩んだ。いっそ新たに候補を・・・・・・なんて考えたりもしたが、そんなことをしていては泥沼化するだけだ。はぁ~と大きくため息をつきつつ、ふと窓の外に目を向けて気を紛らわそうとする。窓の外では、五島行きの船が水面を切り裂くように突き進んでいる。それを見た私はハッとした。私は慌てて、机上にある幾重にも重なった紙の中から一枚の紙を探す。
あ、あった、この紙だ。・・・・・・うん、そうだそうだ、この名前だ。この名前にしよう。きっと我が子に似合う名前になるはずだ。
あれから数日。
「どんな名前を考えてきたの?」
妻は笑みを浮かべて問いかけてくる。その彼女の目は期待で満ちている。
そのような眩しい視線で見つめられた私は、少しばかり緊張して顔をまた赤らめながらも、鞄の中から一枚の紙を取り出した。意を決した私はその紙を妻に堂々と見せた。
その紙には、ただ一文字『澪』と書かれていた。それを見た妻は首をかしげる。「みお?」
私は誇らしげに答えた。
「あぁ、澪だ。この子の名前だよ。船が通った後に出来る航跡のことさ。周りの人の明るい未来や希望のために澪を切り開いていける――そんな子になってほしくてこの名前を選んだんだ」
話を聞くなり、妻は少し考え込んだ。この名前は不味かったかなと不安を感じつつ、彼女の反応を黙って伺う。間もなくして、彼女は私の方を振り向いて答えた。その時の表情は、大きな喜びや感動に包まれているかのような、眩しい満面の笑みであった。
「貴方らしくて良い名前ね。気に入ったわ。この子の名前は澪にしましょ」
その言葉を聞いた私は胸をなで下ろすと同時に、我が子改め澪の方へとほほえみかける。彼女は腕や足を元気よくばたつかせているが、気のせいかどこか嬉しそうに振る舞っているように見えた。その姿を見るなり、安心感からか私と妻は顔を見合わせてクスクスと笑い合った。
5年後。今日は澪の5歳の誕生日、私と妻と澪の3人で外出するのだ。
自宅近くのバス停からバスに乗り、目的地へと向かう。今日の日を楽しみにしていた澪は、ニコニコと明るい笑顔を私たちに見せながら足をばたつかせている。花柄のワンピースにストローハットを被っておめかしした彼女の姿は、いつにも増して可愛らしいものだ。
「ねぇ、きょうはどこにいくの?」
澪は私たちに尋ねた。実は出かけると伝えてはいたが、目的地までは伝えていない。彼女が喜んでくれるようにとあえて内緒にしていたのだ。澪はキョトンとして私たちを見つめる。
「今日はね、とっておきの場所に行くのよ」
軽く笑いながら妻が答える。しかし澪はどこか不満げだ。口先を尖らせて不満を口にする。
「もう・・・・・・きのうもそういってたよ、ママ」
妻は驚いたような顔をして、「あら、ごめんごめん」とすっとぼけたように照れ笑う。澪は腑に落ちてなかったようだが、どうやら聞くことを諦めたらしく黙って車窓を眺めていた。少しだけ開いた窓から入る風に、彼女の帽子のツバがぱたぱたと小刻みに揺れている。つぶらな眼で車窓を眺める娘の姿を見守る内、バスは目的地近くのバス停に到着した。
バス停から歩くこと数分。夏の熱い日射しで茹だりそうになりながら、私たちは目的の場所へ着いた。目的地は爽やかな青い色をした木造の洋館。門柱には『東山手人形館』と書かれた手書きの看板が提げられている。
「ねぇ、これなんてかいてあるの?」
澪が私に問いかける。私が読み方を答えると、澪は瞳をきらきら輝かせながら私たちを見つめる。ニコリと満面の笑みで彼女は答えた。
「きょうおにんぎょうさんみせてくれるの?やったぁ!うれしい!」
何度も跳ね上がって嬉しさを爆発させる澪。ついには私と妻の手を力一杯引っ張って、早く入るようにせがんできた。
彼女は人形が好きで、家にも可愛らしい女の子や男の子の人形が何体かある。幼稚園から帰るといつも一人で、もしくは妻や私と二人でお人形遊びをすることが日課となっている。そんな人形好きの彼女からしたら、人形をいっぱい眺められるであろうこの場所は理想郷なのかもしれない。
あどけない姿を見せる可愛い娘に顔を綻ばせながら、私と妻は澪に引っ張られるような格好で人形館へと足を踏み入れる。
玄関に入ると、白いブラウスに黒のロングスカートを纏ったスタッフと思しき女性が和やかに会釈をする。それを見た澪も真似をするように「いらっしゃいました!」と声を出して一礼する。何とも愛らしい仕草に、思わず私も妻もスタッフの女性も笑いがこぼれ出てしまう。
そして女性は澪の前に出てくると、しゃがみ込んで澪の顔を見つめた。
「ようこそ、お嬢ちゃん。今日はお人形さんを見に来たのかな?」
猫なで声で澪に問いかける女性。澪は「うん!」と声を張り上げて大きく首を縦に振る。その答えを聞いた女性は、澪の頭を優しく数回撫でると、立ち上がって玄関横の部屋を手で指した。「では、どうぞごゆっくりお楽しみ下さい」
私と澪が女性に導かれるまま部屋に入ろうとすると、ここで妻が女性と何やらひそひそと話し始めた。澪は首をかしげて様子を窺っている。私も何を話しているのかはよく分からなかった。ただ、女性は柔らかい表情で頷いているのは分かった。
二人はすぐに話を終えると、女性は私たちに少しの間展示室の中で待つように告げて、何やら電話で誰かと話し始めた。一方妻は、私と澪を連れて女性に言われたとおり展示室の中へと入った。
展示室の中には、煌びやかで美しい人形達が多数並んでいる。どの人形も愛らしい表情を私たちに見せており、見つめているだけで不思議と心が落ち着くような感覚がした。澪は多数の人形達を前にして、喜びと興奮を隠しきれない様子であり、展示ケースに張り付かんがばかりの姿勢で、小さく丸いその瞳を輝かせながら人形一つ一つを眺めていた。
澪と一緒に眺めていると、先程の女性が妻を手招きして呼んでいた。妻が彼女の元へ向かうと、彼女は妻の耳元で何かを囁いていた。それを聞いた妻が「ありがとう」と何度も小声で呟きながら頭を下げていたのが見えたかと思えば、すぐに私と澪の所へと戻ってきた。私は妻に尋ねる。
「いったい、何の話をしていたんだい?」
妻はクスクスと笑いながら答える。
「すぐに分かるわ」
ゆっくりと時間をかけて人形を眺め、私も澪もすっかり疲れていた。展示室の入口にあった椅子に腰掛けて休む内、澪はうとうとと船をこぎ出していた。微笑ましくその様子を眺めていると、妻が私の肩をポンポンと軽く叩いていた。どうしたのかと私が尋ねると、妻は展示室奥の部屋を指さして答える。
「ちょっと、あっちに行く用事があるから付いてきて」
「用事?」
私は不思議に思いながらも、すっかり眠りに落ちた澪を抱えて、妻に導かれるまま奥の部屋に入った。部屋の入口には『応接室』と書かれていたのが見えたが、妻がいったい何を考えているのかまだ分からなかった。
部屋の中に入ると、レディーススーツを身に纏った老婦人とスーツにベストを羽織った若い男性がソファに腰掛けているのが目に入った。その二人は私たちの姿が目に入ると、立ち上がって深くお辞儀した。私と妻も深く礼をする。
と、ここで澪が目を覚ました。眠たい目をこすりながら、澪はキョロキョロと辺りを見回している。ふと、ソファの側に立つ婦人と男性の姿が見えると、不思議そうに首をかしげながら問いかける。
「ここはどこ?・・・・・・あれ、あなたはだぁれ?」
可愛らしい少女の問いかけに、婦人は口元を手で隠しながら小さく笑っていた。男性は優しく微笑みながら澪に答えた。
「ふふ、僕たちはねここの人形を作った人だよ」
「おにんぎょうさんつくったひと!?」
澪は驚いて目を覚ましたようだ。たくさん眺めている内に、すっかりここの人形の虜になっていた澪にとっては、作った人との出会いはまさに僥倖だっただろう。婦人と男性の双方を交互に見つめながら、すごいすごいと小躍りして喜んでいた。本当に動き一つ一つが愛らしい娘だ。
「さて、立ち話してばかりという訳にもいきませんから、どうぞソファにおかけになって下さい」
私たちと男性は婦人に促されてソファに座る。私たちが座るのを見るなり、婦人は男性の肩を叩いて何かの合図を出している。男性はそれを確認するとソファの後ろに置かれていた革張りの小さなトランクを取り出した。それを見るなり妻が嬉しそうにはにかんだ。私が問いかけても妻はただフフフと微笑んでいるだけだった。
「お待たせしました、こちら得河紫衣様が御注文された娘になります」
男性はそう告げると、トランクのロックを解除しゆっくりとトランクの片面を上げる。すると中から、ファンシーな可愛らしいドレスに身を包んだ、小さくて可愛らしい人形が出てきた。まるで絵本に出てくる妖精のような、美しいというよりも愛らしい、幼さとあどけなさで人々を魅力するような、そんな一人の少女がどこか心地よさそうな顔で眠っている。
とても人形に見えないその少女に私と妻が感嘆のため息を漏らしていると、澪がその人形に飛びかかるように駆け寄ってきた。
「わぁ!かわいいおにんぎょうさんだぁ!みお、このおにんぎょうさんだいすき!」
明朗な声を上げた澪は、人形を両手で持ち上げてトランクから取り出し胸元にてぎゅっと抱きしめている。壊してしまわないか心配になった私は、思わず澪の側へ駆け寄ろうとしたが婦人が微笑みながらそれを制止する。
「お父様、大丈夫ですよ。だってほら」
婦人が澪の方へ視線を移す。私も同じ方向を見てみると、娘がまるで赤ん坊を抱く母親のように、慈愛の情のこもった目をしながら優しくその人形を抱いていた。
「子どもはよく親の真似をするものです。人形を大切に持とうとする彼女の姿を見るに、あなた方お父様やお母様がそれだけあの子に愛を与えてきたことが分かります」
婦人にそう諭され、私と妻は何だか照れ臭くなって顔を見合わせた。私たちにとって夢のような存在だと思い続けながら、日々身体いっぱいで澪の気持ちを受け止めてきた。そんな澪が、まだまだ小さな女の子とは言え、私が知らない間に少しずつ大人に近づいてきているという事実に、私は思わず嬉し涙がこぼれ落ちそうになった。
ふと、そういえば一つ気になったことがある。私は妻に尋ねた。
「そういえば、この人形。紫衣が頼んだって言ってたけれど・・・・・・」
私が話す途中に食い込むように、妻がこの問いに答えた。
「あぁ、二郎さん。実はね、澪にも二郎さんにも内緒にしてたんだけれど、このお人形さんを作っていただくように頼んでおいたのよ」
「いつの間にそんなことを・・・・・・」
「澪に良いお人形さんをプレゼントしたくって、ここに行くと決めたその日に注文しておいたの」
「え、でも代金は・・・・・・?」
「こっそりこの日のために、私お金貯めておいたから」
そう言うと妻は、カバンから封筒を取り出して婦人と男性に手渡した。男性が封筒からお金を取り出すと、1枚ずつ丁寧に数えて、請求通りの代金があることを確認し軽く会釈した。「はい、確かにいただきました。誠にありがとうございます」
本当に面白い人を妻にしたものだ。娘の誕生日だから娘にサプライズをしようと提案してきたのは彼女だったのだが、まさか私まで吃驚させてくるとは。私の驚く様子を見て、妻だけでなく婦人も男性も、さらには澪も一緒になって笑っていた。あぁ恥ずかしい。顔が赤くなっていくのが自分でもよく分かる。話題を変えようとして、私は澪に一つ質問した。
「そのお人形さん、好きかい?」
澪は間髪入れず、すぐに首肯すると嬉しそうに人形を見つめながら答えた。
「きょうみたおにんぎょうさんのなかでいちばんすき!」
「今日は本当にありがとうございました」
人形館を出る際、私たち三人は深く礼をした。澪も少し舌足らずな喋り方ではあったが、しっかりと「ありがとうございました!」と感謝の言葉を述べている。その無邪気さに癒やされたのか、婦人も男性も澪に微笑みかけて手を振っている。
「今日は楽しかったかい?」
男性が優しいバリトンボイスで澪に問いかける。澪は大きく首を縦に振って肯定した。
「うん!わたしもいつか、ここのおにんぎょうさんみたいに、きれいでかわいくなりたいっておもった!」
「そうかそうか、嬉しいな。・・・・・・うん、お嬢ちゃんなら絶対なれるさ」
「ほんと!?」
男性と澪とが向かい合ってニカニカと笑い合っている。すっかり仲良くなったようだ。またいつか連れて行かなければ、澪はきっと寂しがるだろう。
私も妻も、今日ここに澪を連れてきて良かったと、心から安堵していた。
去り際に婦人と男性から名刺をいただいた。婦人の名刺には『海野鶴子』の氏名と人形館館長の肩書きが、男性の名刺には『湊緑朗』の氏名と人形作家の肩書きが、それぞれ書いてあった。いただいた際に話を聞いたが、湊さんの人形作家としての仕事は今回が初めてだったらしく、館長が付き添いながらの仕事だったとのこと。館長である海野さんは今後に期待できる良い子だと語っていたが、それは私も同じだった。
帰途のバスの車内。妻と澪が眠る横で、私は車窓を移ろいゆく街並みを眺めながら、今日一日のことを反芻し黄昏れていた。この時私は、帰りのバスに乗る前に澪が私に話しかけた内容を思い出していた。
「わたし、パパとママがだいすき!これからもずっとなかよくしようね!」
澪にとっては何気ない一言だったかも知れないが、私にとっても妻にとってもこれ以上に無い嬉しい言葉だった。思わず感涙に噎びそうになったが、なんとか我慢してこらえられた。子どもの一言というのは、言い方が率直である故に胸に直接入り込んで感情を揺さぶるような感覚を覚えさせるものだ。
私は仲良くしたいのはパパも同じだよと答えると、澪は嬉しそうに笑みを浮かべて喜んでいた。そして、その小さな手で抱えていたトランクを少し上に持ち上げると、トランクに向かってか細い声で囁いた。「よろしくね、ベル。ずっとなかよしだよ」
どうやら、その人形に『ベル』と名付けたらしい。名前の由来は絵本に出てきた妖精さんだろうか。実に可愛らしく洒落た名前を付けたものだ。おそらくベルも、そのトランクの中で喜んでいるに違いない。
私と妻と澪、そして人形のベル。三人と一体・・・・・・いや、四人で仲睦まじく穏やかに過ごせる日々が、これからも続いてくれたらと切に願うばかりだ。
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