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「己れ!己れ己れ己れ!!」
「レイナード様っ」
「許さぬ…許さぬぞっ!!」
バッ
怒り狂うレイナードは直ぐ様飛び出しフィルに一太刀を浴びせ、魔法で攻撃し止めを差す。
ダッ
「よくもフィルを!!魔王覚悟!!」
バッ
スウッ
「!?」
ザシュッ
バターン
レイナードはゼルフォードの攻撃を交わして首を切り落とした。
「っ……」
このままではいけない…魔王様はご自分の魔力に呑まれて我を忘れている…
ダッ
「レイナード様っ…なりません」
「退け!」
「セレーナはレイナード様を守れて本望でした…」
「だから…だから…どうか正気に…」
グサッ
「……退けと言った…邪魔は許さぬ!」
「っ……レイナード様……」
「我は殺す!セレーナを我から奪った者共を!!!」
ブシュッ
「うぐっ…ゴフッ…ハァハァ…ハァハァ…レイナード様……聞いて下さい…最早…我々には…もう…」
「っ!!アリオン……我は…お前を……」
「正気にお戻りで……ハァハァ…生命力を魔力に変えて…あの者達を道連れにします…わたしから離れて下さい…ハァハァ…ハァハァ」
「止せアリオンっ…そんなことをしたらお前は…」
「…どうか…生きて下さい…レイナード様…」
アリオンは生命力を魔力に変えて、勇者グランバルトと白魔導士ミカルを道連れに凄まじい大爆発を起こす。
レイナードは防御魔法を使い風圧を軽減させた。
そして土煙が収まった頃…人影がぼんやりと見える。
あの大爆発の中、ミカルは防御魔法で防ぎきりグランバルトを守ったのだった。
「っ……!!」
「これで仲間は全て倒れたな…残るは…お前だけだレイナード!!」
ダッ
バッ
「負ける分けにはいかぬ!……2人の為にも!!」
勇者グランバルトと魔王レイナードによる激しい戦いが始まる。
魔王レイナードは倒れた2人の為にも死ぬわけにはいかないと言う信念と、勇者グランバルトは魔王を倒して世界を平和にすると言う信念の為に………
共に違う信念の為に……
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