推しメン。

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それからライブ当日になった。俺と司は小松さんのおかげでライブに行くことができた。 「うわぁ、なんか緊張する。」 ライブを前に俺は妙にそわそわした気持ちになった。 「なに、興奮してんだよ」 隣にいた司が笑いながらツッコミをいれた。そのとき始まりのブザーが会場中に鳴った。するとステージ上にぷてミニの3人が出てきた。 「こんにちなー!ぷてぃミニョンでーす!」 ぷてミニの3人はそう言った。 「じゃあ自己紹介します!」 「おとぎの国からやってきました!プリンセスの高橋遥香です!」 すると、はーちゃん!という歓声が上がった。 「食べることが好きな食いしん坊のあいりんこと花園愛梨です!」 すると今度は一際大きい声であいりーん!という歓声が上がった。そしてついに、りなちゅんが一歩前に出た。 「こんにちは!美術が大好きな美術ガール、りなちゅんこと宮野莉奈です!」 りなちゅんはいつもと同じ高い可愛らしい声でそう挨拶した。そのときも他のメンバーと同じようにりなちゅーん!という歓声が上がったが、俺も思わず 「りなちゅーん!」 と声を上げた。そのうちぷてミニの3人は歌い始めた。もちろん3人ともとても輝いていて素晴らしいと感じたけど、俺にはりなちゅんが1番輝いて見えた。そのとき俺は思った。今まで俺は勉強も運動も恋もなんでも器用にうまくやってきた。でもこれといってはまるものもなかった。そんな俺が夢中になれたもの。それはぷてミニとりなちゅんだ。なんではまったかはわからない。でも、理由はよくわからないけど、ぷてミニのいや、りなちゅんの無邪気にがむしゃらに頑張る姿が頑張ることを知らなかった俺にはまぶしく見えたのかもしれない。
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