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第8話 おかえり
仕事疲れなのか、むーくんは白シャツにびっしょりと汗をかいていた。
いや、汗と白シャツってえっっっっっr…((殴
荷物を置きに中川さんは違う部屋へ行ってしまったので残されたむーくんに私はとびっきりの癒しを提供しようと
「きゃぅ〜ん(お帰りなさい〜)」
甘いを声出して可愛さをアピールした。
「え、みるく、僕を殺す気?可愛すぎるっ…!」
私を持ち上げてギュッと抱きしめたかと思えば、私に顔を近付けて“ありがとう”とニッコリ笑う。
あ〜〜あ、もうダメだ〜私のライフゼロだ〜
みるくちゃんに転生できて本当に良かったと思った。
そんなことを思いながら、しばらくむーくんの近くで甘えていたら中川さんが戻ってきて
「荷物は寝室に置いておきましたっ!では、私はここで…お邪魔しまし…」
帰りますと言いかけた中川さんをなんと、むーくんが止めた。
「中川さんっ…今日もみるくをありがと…//」
「あっ…仕事なので当然ですっ…//ではっ!」
そう言い残し、中川さんは去ってしまった。
いや、今の何?
まさか…中川さんとむーくん両思い的な?
なんか見ちゃいけないものを見た気分…
うわぁぁぁぁぁやっぱりみるくちゃんに転生なんてしたくなかったぁぁぁぁ
推しのスキャンダルを見た気分で私の気持ちは一気に沈んだ。
とぼとぼと歩いて拗ねながらふかふかのベッドの上で寝っ転がる。
それを見兼ねたむーくんが
「どうした、みるく?気分悪いの?」
と心配そうに顔を覗いてくれた。
今、1番顔を見たくないベスト1位がむーくんと思ったのは初めてかも…
自分の嫉妬深さに若干引きながらも私は心配をしてくれたむーくんに元気なことをアピールした。
今日は色々疲れたな…
ぐたぁと寝っ転がり、私は推しに見守られながら段々と深い眠りについたのだった。
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