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「いくらなの? 治療費」
テーブルの上に押し当てていた拳の力を抜き、人差し指と中指を広げる。
「二十万!」と叫ぶ縁に、優樹はかぶりを振る。
「まさか……二百万も要求されてるなんて。ぼったくりも甚だしいわね」
「違う、二千万だよ」
縁は唖然となり、俯いてしまった。
「警察には?」
「言ってない。金を払わなかったり、警察に連絡したら、茜ちゃんを襲うと云われている」
「そんな、なんて卑怯なの!」
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