先生の秘密

37/67
前へ
/283ページ
次へ
「いくらなの? 治療費」  テーブルの上に押し当てていた拳の力を抜き、人差し指と中指を広げる。 「二十万!」と叫ぶ縁に、優樹はかぶりを振る。 「まさか……二百万も要求されてるなんて。ぼったくりも甚だしいわね」 「違う、二千万だよ」  縁は唖然となり、俯いてしまった。 「警察には?」 「言ってない。金を払わなかったり、警察に連絡したら、茜ちゃんを襲うと云われている」 「そんな、なんて卑怯なの!」
/283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加